袋小路映画館 作詞:藤野羽衣子

 

ほら あれは なんというのか

いま きみが はなしていたの

その ことが ここまできてる

はあ なぜか こころにかかる

 

あのひ みた えいがのように

ふくろこうじえいがかん

ふくろこうじえいがかん

 

 

あたみ 作詞:藤野羽衣子

 

まどのむこう わずかに あおい

うみかな そらかな

きみのまちを しらずに すぎる

つぎかな まだかな

 

おだやかな かぜがふいた

ふるい えきは くらい

あざやかな しろいシャツの

きみが ひとり のこる

 

よるのきしゃが しずかにはしる

さよなら てをふるだけ

 

やわらかな くさをわけて

のびる れえる ひかる

あざやかな しろいシャツの

きみが ひとり のこる

 

よるのきしゃが しずかにすぎる

さよなら てをふるだけ

よるのきしゃが しずかにはしる

さよなら てをふるだけ

 

 

りんご 作詞:とりふね

 

らせんの夢を はてしなく降りて

夜毎に君が立つ もうひとつのリアル

古い神様に 裁く力もなく

ため息を抱いて 値踏みされるのを待つ

 

死にゆく恋を 八つに切り分け

優しく埋めた 光る泥のなかに

罪を知らない 左の手首だけが

あしたから僕の 大切な宝物

 

赤い小筐にリボンをかけて

 

らせんの夢を はてしなく降りて

夜毎に君が立つ もうひとつのリアル

街に淋しい 乞食が増えてきた

俯いたままで 視線合わせずに歩く

 

りんごりんごしたたる朝だ

りんごりんご命の雫

 

 

馬 作詞:槇本楠郎

 

馬 馬 荷馬

うれしいか

目かくしされて

飾られて

エッチラ オッチラ

車ひく

 

車はコロコロ

酒樽だ

ヒラヒラ小旗に

かざられて

コロコロ車は

酒樽だ

 

エッチラ オッチラ

町を行く

初荷の車の

色旗だ

荷馬はビッショリ

大汗だ

 

 

水の恋唄 作詞:とりふね

 

とぎれぬ水の歌がきこえるよ

なつかし水の歌がきこえるよ

あなたの胸熱く

わたしの指あずけて夢見た

 

しののめの光山の端にさすよ

しののめに誓う愛しきくちびるよ

うすべにに染まる

わたしの胸あなただけのもの

 

かわたれどきに鳥が騒ぐよ

不実なこころ鳥があばくよ

どこまで逃げても

夢の底であなたを捕らえる

 

とぎれぬ水の歌がきこえるよ

なつかし水の歌がきこえるよ

 

 

痛くない骨 作詞:松林亜弥

 

黒い兵隊行進してる

穴だらけの夜のグラウンド

白い兵士(天使?)培養してる

ひびだらけの夜のビーカー

窓を開けたら空いっぱい

笑い顔で広がってた

 

黒い兵隊行進してる

穴だらけの夜のグラウンド

白い兵士(天使?)培養してる

ひびだらけの夜のビーカー

あの窓から入ってくる

悪い夢と呼ばれるもの

きみの瞼に今手が触れる

その横顔連れてゆくな

 

きみのおなかの中の痛くない骨

光るボールを蹴飛ばして音を立ててるよ

 

黒い兵隊行進してる

穴だらけの夜のグラウンド

白い兵士(天使?)培養してる

ひびだらけの夜のビーカー

あの窓から入ってくる

悪い夢と呼ばれるもの

きみの瞼に今手が触れる

その横顔連れてゆくな

 

きみのおなかの中の痛くない骨

光るボールを蹴飛ばして音を聴いてるよ

 

きみのおなかの中の痛くない骨

光るボールを蹴飛ばして音を立ててるよ

 

黒い兵隊行進してる穴だらけの夜のグラウンド

白い兵士(天使?)培養してるひびだらけの夜のビーカー

あの窓から入ってくる悪い夢と呼ばれるもの

きみの瞼に今手が触れるその横顔連れてゆくな

 

 

太宰治 作詞:とりふね

 

trututu tuttu  口笛は三度

裏木戸を君は開ける

身に滲みる秋風が僕を

とろり死ぬ夢に誘うよ

trututu tuttu  旅に出る準備

あきらめの優しい指

あさましい愛情に僕は

ざくり死ぬ夢を語るよ

tratata tatta 汽車は行くよ

闇を切り取って行くよ

 

trututu tuttu  宿命の強度

縛め(いましめ)を解かれぬまま

夕方に降り続く雨が

ぷかり死ぬ夢に浸すよ

tratata tatta 水は行くよ

生命追い越して行くよ

 

熱い ミルク 壊れたおもちゃ

はだかの君と せきれいのダンス

何も 今は 欲しいものはないよ

 

trututu tuttu  劣情の在り処

あきらめの優しい指

古いきずあとなぞりながら

そろり死ぬ夢に寄り添う

tratata tatta 水は行くよ

生命追い越して行くよ

tratata tatta 汽車は行くよ

闇を切り取って行くよ

 

 

いと 作詞:藤野羽衣子

 

たぐれよ いとを

ひとすじ あかを

もつれる いとを

やさしく ひけよ

 

しらずに むすんだ そのゆびに

ひかれて ゆけよ

 

たぐれよ いとを

ひとすじ あかを

もつれる いとを

やさしく ひけよ

 

まよわず つかんだ そのはしを

はなさず ゆけよ

ひかれて ゆけよ

 

 

宮沢賢治 作詞:とりふね

 

あしたまた会えるかな 約束もせずに

(別れたけれど)

あしたまた会えるかな 指きりもせずに

(別れたけれど)

石ころ星のかけら河原天の川

(しずくふるふる)

頼りないさよならと翳る君の眉

 

簡単なことだけを片付けて眠りたい

きれいな夜に

泥のように疲れきった体で

(沈むよ深く)

残酷な日々ならば身をひそめ息を吐け

遠い街から

届くはずの あの手紙を 待ってる

 

あしたまた会えるかな 約束もせずに

(別れたけれど)

あしたまた会えるかな 指きりもせずに

(別れたけれど)

石ころ星のかけら河原天の川

(しずくふるふる)

頼りないさよならと翳る君の眉

 

簡単なことだけを片付けて眠りたい

きれいな夜に

泥のように疲れきった体で

(沈むよ深く)

饒舌な日々ならば身をひそめ息を吐け

遠い街から

届くはずの あの手紙を 待ってる

 

あしたまた会えるかな 約束もせずに

(別れたけれど)

あしたまた会えるかな 指きりもせずに

(別れたけれど)

石ころ星のかけら河原天の川

(しずくふるふる)

頼りないさよならと翳る君の眉

 

 

続・袋小路映画館 作詞:藤野羽衣子

 

あのひ みた えいがのように

ふくろこうじえいがかん

 

さあ あれは どこだったのか

いま それが あいまいになる

その やみに ながれるいろは

はあ いつも あざやかにひかる

 

あのひ みた えいがのように

ふくろこうじえいがかん

ふくろこうじえいがかん